しもつかれ 郷土料理と言えど。。。見た目がNGだよ~

2018/11/28

母が栃木の出身なので、物心ついた時から栃木の郷土料理と言われる「しもつかれ」には、時々お目にかかっていた。

でも見た目は、まんま吐瀉物(ごめんなさい)のようだし作っている時のニオイにも閉口。

いつ母親から「食べなさい!」と言われるかビクビクしていた。

しもつかれ いつ食べる料理?

「しもつかれ」は、旧暦2月の初午(はつうま)の日と、二の午の日に作るものだそうで、作る少し前から母は鮭の頭を手に入れるべく、材料の調達に奔走(?)し、当日になると朝から張り切って作る。

母は「しもつかれ」と言っているが、地域によって「しみつかれ」「すみつかれ」などとも言われているらしい。

【材料】は

・大根
・人参
・豆まきで余った大豆
・塩鮭の頭
・酒粕
・こんにゃく・油揚げ・さつま揚げ・ちくわ
(このあたりは各家庭で異なるらしい)

だいたい、こんな食材が入りシンプルにお醤油で味付けした言わば、「ごった煮」

「しもつかれ」を作る道具はちょっと変わったもので、

「鬼おろし」と呼ばれる木で出来た特殊なおろし金のような物を使って、大胆に荒く削った大根を「これでもかっ!」っていうくらい大量に入れる。大きさにもよるけど母は2本くらい入れている。

これをグツグツ煮込んだら、鮭の頭の骨を取り出して完成。

幼心に「こんなマズそうな面倒くさい料理、よく作るな」と思っていた。

そして気の毒なことに、母の実家がある栃木県のいとこの話では「給食に出ていた!」と言っていた。

勝手な想像だが。。。。。

海のない栃木県ではお正月に食べる新巻鮭の頭も無駄にしたくない!

保存食として干してあった大根、人参、そういえば、節分の豆まきで残ったお豆も勿体ないわね。。。。そうだ!温まるように酒粕も入れちゃいましょ♪

的な、もったいない精神からすべてをぶっこんで生まれた料理だと思っていた(^^;)

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伝統料理 しもつかれのいわれは稲荷神社のお供えものだった

が、しもつかれの発祥を調べると、発祥は不明だが

「旧暦2月の初牛の日に稲荷神社に赤飯と共に供えられ無病息災を祈る行事食」

だそうで、

「七軒の家のしもつかれを食べると病気にならない」という言い伝えもあるのだとか。

なるほど。そういうことか。
他県に出た今も母は毎年作り、同郷の方とお互いの「しもつかれ」を交換して食べたりしている。

ちなみに、小さい頃は「食べられなかった」と言う栃木のいとこも 今はしもつかれをつまみに呑むのが好きだとか。。。。(大人だな~)

私は今年も母が作った「しもつかれ」を前に、箸を伸ばそうかどうしようか考え込んでいる(笑)